実際の探偵の尾行

探偵という言葉と聞くと、テレビドラマや漫画の探偵が主人公となっている場面を思い浮かべる方も多いかもしれません。

頭脳明晰でどんな時でも冷静なその主人公は、探偵という職業でありながら刑事のように事件の真相を解明するというパターンが出来上がっています。

そんなヒーローの姿に探偵という職業に憧れを持たれる方も居られるかもしれません。

このような影響から探偵をイメージする時に思い浮かぶ事と言えば「尾行」ではないでしょうか。

調査対象者から十分な距離を取り、対象者が後ろを振り向くタイミングでサッと電柱などに身を隠すというシーンは尾行の定番となっています。

そして対象者に気付かれそうになる気配を感じた時には、別の探偵が新たに尾行を開始するという事もお馴染みのシーンと言えるでしょう。

実際の探偵の尾行は・・・

実際の尾行のプロである探偵は、対象者と一定の距離を置いて後を付ける手法ではなく、対象者が全く警戒をしていない様子であれば反対に驚くほど対象者に接近をして尾行を行っています。

その場合には基本的に2人組みでの尾行調査となりますが、1人で尾行をするよりもかえって自然である上にとっさに何かトラブルやアクシデントが起きた時にも、2人の協力体制により乗り切る事が可能となります。

人の動きは何でも予測が可能なわけではないので、単独での尾行では対応しきれないケースが増えてくるのです。

プロの探偵は決して1人で尾行調査は実施しないと言うことです。基本的に2人以上のチームを組みます。

1人で調査できるという探偵は信用してはなりません。

料金が安かったとしても、失敗したりそれ相応の結果しかもらえないはずです。

また1人でやっている分だけ倍の時間がかかったとしたら、結局支払う料金は同じになります。

対象者に近い距離での尾行は相手を見失う事を回避する為だけでは無く、より自然で探偵が尾行をしているように気付かれ難くする効果もあります。

例えば、あるマンションに対象者が到着した時、エレベーターのあるマンションならば当然対象者と同じエレベーターに乗り込む必要もあります。

そうしないと実際に対象者が向かった先を確認する事が出来ないからです。

尾行は対象者がマンションの個室へ入室する時まで続くのですが、エレベーターに一緒に乗り込むだけでもリスクを伴うので、同じ階で降りる訳には行きません。

その場合は対象者よりも後からエレベーターに乗り込み、対象者よりも上の階のボタンを押す事にします。それは対象者の入って行く部屋を確認する為です。

勿論調査員はボタンを押した上階で降りるのではなく、対象者が降りた後にタイミング良くエレベーターを降り、入室を確認する事は言うまでもありません。

しかし、オートロックのマンションだとこうはいきません。都心にはオートロックのマンションが増えてきており、探偵泣かせです。

こうして調査員は経験に基づき任務を遂行しています。

尾行をされている事に気付かれないように細心の注意を払う事は勿論ですが、調査に入る前に念入りな下準備を行い、調査当日に備えている事はテレビドラマでもオンエアされない探偵の尾行の実態であると言えます。

そして、多くの調査業務に従事する人物たちが欠かすことなく実施しており、調査がスムーズに進行するために必要な準備と言えるのです。

皆さんが想像する以上に探偵の調査には緻密さが必要とされます。

当然、探偵個人についても繊細さと緻密さが求められるのは当然です。

探偵の尾行のコツについて少々。プロの探偵の練習方法についても記載。